コラム

― 香りとともに生きる、心豊かな時間 ―

香りは、目に見えないけれど、確かに“心の記憶”を呼び覚まします。
静かに香を聞く時間は、忙しい日常の中で忘れかけていた「自分の中心」に戻るための小さな祈り。

このコラムでは、香道や日本の香文化、そして心を整える暮らしの知恵について、
主宰者の視点からゆったりと綴ってまいります。

コラム一覧(仮)

香を「聞く」という美しい言葉

香道では、“香を嗅ぐ”ではなく“香を聞く”と表現します。
それは、香りをただ感じるだけでなく、心で“受け取る”ということ。
静けさの中で立ちのぼる香気に耳を傾けるひとときは、自分自身との対話でもあります。

五感を研ぎ澄ます「香の時間」

香りは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚のすべてをやわらかく目覚めさせます。
一炷(いっしゅ)の香を聞くたびに、心は静まり、呼吸が深くなる。
日々の暮らしに“香の時間”を取り入れることは、心と身体を調える美しい習慣です。

陰陽師が伝える香の叡智

お香の会では、陰陽師・寒川流第137代 廣田剛佑先生による特別講義も開催しています。
香と氣の関係、そして香木に宿るエネルギーを通して、
自然と人との調和を学ぶひとときは、まさに“香の哲学”そのもの。

香がもたらす心の静寂

沈香や伽羅など、天然香木の香りには、心の波を穏やかにする力があります。
その香気に包まれるとき、人は無理なく「今ここ」に還り、
過去や未来にとらわれず、ただ“存在する”ことの心地よさを思い出します。

 

香を聞く時間は、心を澄ませ、魂を整える時間。
どうぞ、このコラムを通じて、香りの世界の奥深さと、
日常の中にある静かな豊かさを感じていただけたら幸いです。